籠の中、外。


逃げ出してしまった鳥を追いかけるわけにもいかず、
ただ呆然と窓の外を見上げていると、
不思議なもので、風が鳥の形になって、
部屋の中に舞い込んできた。
その風に名前をつければそれで事足りると、
そんな風にも考えてみたのだけれども、
風はあっという間に形を変えてしまうだろうし、
そんなものに名前をつけていても仕方がないと、
やっぱりまた窓の外を見上げる。


そんな堂々巡りな人生の回転木馬の上に、
この間のトラックも乗っかっていて、
運ちゃんはあいかわらず家族のもとに帰ることもできず、
ぼくは男たちから逃げ回り、
布に描かれた巨大な遊園地は行方知らずで、
途中から乗ってきたというぼくの知らない他のひとたちもそのまんま。


そんな週末をおくってしまいました。
途中、能のCDをかけて、いんちきな舞を舞ってみたりもしてみました。


でもおかげさまで一週間の疲れはとれたみたい。
また明日だよね。