スター

おおいに歩いてみる。
あたたかな日差しの中を、
夕暮れの寒風の中を。


なにかが見つかるだろうか?


私なんてただの特異点でしかない。
わたくしのこころの小さな小部屋なんてありやしない。


大森荘蔵がそんなふうに書いていた。


ならば自分の内側を覗こうなんてしても意味が無い。


歩け歩け。


ふと空を見上げると、


金星と木星が寄り添うように輝いている。


こんなに近くに。