君に夢中
水曜日の夜には、文楽の観劇に国立劇場へ。
ずっと楽しみにしておりました。
演目は「義経千本桜」
途中あまりの楽しさに、夢を見ているんじゃないかと思いました。
義太夫節でびしょびしょになりました。
人形使い吉田蓑助さんの操る静御前に、会場まるごと恋に落ちていました。といいますかほとんどの人はとっくに恋に落ちていらっしゃるのでしょうね。
一目ぼれで恋に落ちたのは初心者のわたくしです。
桜の花満開の吉野の里。
悲劇と悲劇が交差する、武士(もののふ)達の物語。
彼女もまた悲劇の中を生き、そして死ぬ。
そんな静御前が楽しげに、華やかに、ときに男勝りなしぐさで合戦を語りながら、お供の忠信(実は狐)と舞い踊る。
やわらかに肩が揺れ、艶っぽい。
やがて無情にも幕が引かれ、夢は終わり、ぼくは目覚める、
はずでしたが、まだ夢の中です。