無駄話
就職が決まって 髪を切ってきた時
もう若くないさと 君にいい訳けしたねー♫
(いちご白書をもう一度)
「おいおいおい、この男就職が決まってから髪切ってるよ。ずいぶんと余裕かましてくれるじゃないか。こちとら就活でひいひい言ってるってのによ」
「中村橋君、何をぶつぶつ言っておるのだね?」
「あっ、高野台教授。この歌イヤミなんですよ!」
「はっはっ、君もまだ青いね。君は歌作りというものがわかっとらんようだ」
「と言いますと?」
「おそらくこの歌の第一稿は、『就職がしたくて 髪を切ってきた時』だっただろう。が、それじゃあかっこ悪いからな」
「なるほど。それなら納得です!この男すげーいいかっこしいなんですね。なんだかちょっと親近感がわいてきました。でもこんな一緒に映画見に行ったり、言い訳したりした彼女がいたんですよね。これってただの自慢じゃないですか?なんかなー」
「ふっふっ、君は本当に青いなあ」
「ええっ?」
「ふん、この彼女というのが全部この男の妄想だったとしたらどうだ?」
「あっ!」
「そうだ。そう言うことなんだよ…」
「そうか!」
「ああ、それがこの男の人生だ」
「この男はぼくだ!そうだったのか。教授、ぼく、就活がんばります!」
「おおっ、捨てる神あれば拾う神あり、神にも一流から三流まであるからな!」
僕は無精ヒゲと 髪をのばして
学生集会へも 時々出かけた♫
「ユーミンか、懐かしいな…」