今年読んだ本、ベスト1


こんばんわ、タイガーウッズです。



‥‥‥


しーん。


ふんっ、そういうことかい。
俺にここまで言わせて、みんなでシカトとはなっ。
まあいいさ。


さて、今年読んだ本、とりあえず一冊あげるとなりますと‥‥


ずばり、
二十歳の原点高野悦子
です。


これは不意打ちでした。
近所のブックオフで100円で買ってなにげなく読み始めました。
そして、泣きました。
50過ぎたおっさんが何を言っておるのか、とお思いでしょう。
今頃何を読んでおるのかと。


しかし、これはすごい本だと思います。
多少SFチックに言いますと、
なんといいますか、「パラレルワールド}なんじゃないでしょうか?
言ってることがむちゃくちゃなんですが、
ひとりの少女の死が1969年の幻想の京都をこの本の中に封じ込め、
そして、この国の精神を救ったのかもしれないと思うのです。
なぜなら1969年の幻想の京都の中で、今も高野さんは自転車を飛ばしたり、
したたかに酔っ払ったり、バリケードの中で夜を過ごしたり、
またどこかで男に抱かれたりしているからです。
そのことがこの国のたましいを救い続けているとしたら‥‥
まるで村上春樹の小説みたいです。
でも小説じゃない、日記なんです。



ぼくは本当に何を言っているのでしょうか。


だから立派なスーツを着込んだ団塊の世代の方々には、いまさら、
資本主義は終わった!とか、アメリカから独立せよ!とか、
もう言って欲しくない。
彼女の死を無駄にして欲しくない。


「独りであること、未熟であること、
 これが私の二十歳の原点である」


100円では申し訳ないので、新装版も買いました。
株式会社カンゼンというところから出ていますよー