水辺の風景


今年の夏はなんだか妙なものだねえ。
僕の心はびしょぬれ、水浸しだよ。
そっと心の中を覗いて見ると、少し浅瀬になったところでカッパが横になっていた。
「おーい、カッパ君」
僕は思い切って声をかけてみた。
カッパはちらっと僕の顔を見ると、
「かってに人の心を覗くな!」
といってドアをぴしゃりと閉じてしまった。


自分の心なんだけどなあ。