おしゃべり好き
今回は行くことができませんでしたが、
島のある岬の突端には、灯台の代わりに時計台があって、
沖を行く船に向かって妙ちくりんな時を照らし続けているということです。
そのおかげで船乗りたちはすっかり陸のことを忘れてしまい、
いつまでもそこらをまわり続けることになってしまうのだとか。
観光客たちはその光景をみて、
「あそこはいいダイビングスポットらしいぞ」
などと指差したりするのですが、
もちろんとんでもないことです。
そんなときは島のおばあたちが大きな銅鑼を持って岸に集まり、
歌や踊りで男たちの目をさまさせるのです。
その時計台は、大潮のときだけに現れるという、
オオニセウミウシたちの守り神になっていて、
島の住人も本土の不動産屋たちもうかつに手をだせないのだそうです。
なんといってもオオニセウミウシの祟りは怖いらしいです。
そんな話をしてくれたのが、写真に写っている椰子の根っこです。